FISM
FISM (フィズム)とは Fe'de'ration Internationale des Socie'te's Magiques の略で、各国の奇術協会の連合体のことです。通常は、ここが3年に一度開催する手品の世界大会のことを指して FISM と呼びます。
大会は1週間にわたって行なわれ、手品のコンテストを中心として、ガラショーと呼ばれるゲストステージ、レクチャーと呼ばれるワークショップ、交流を目的としたパーティなどが開かれます。もちろんマジックショップもたくさん出店されます。
FISM の参加費は1週間通しで5~60,000円にもなりますが、それでも世界中から2,000人を超える参加者が集まり、コンテスト出場者は150人ぐらいになります。そんな大規模な大会であるにも関わらず、運営は毎回主催国の実行委員会に完全に任されてしまいます。そのためいつも運営上の手際が悪く、見積もりが甘いといった同じ失敗が繰り返されています。
リスボン大会
日時 | 2000年7月3日(月) ~ 7月8日(土) |
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場所 | ベレン文化センター |
料金 | €425.00 |
この年はポルトガルの首都リスボンにあるベレン文化センターで行なわれました。それ専用のツアーを使ったため、会場までの行き方とかが実はよく分かっていません。
コンテストではグランプリ1組と、8つある部門ごとに1位~3位が決まりました(一部「該当なし」や同順位が複数あるものもあります)。コンテスト出場者のうち外国人と、漢字の分からない日本人の名前はアルファベット表記としました。
1日目 15:30~16:10 ワンマンショー
ロス・ジョンソンという人のワンマンショーでした。カード当てとかブックテストなど、ほとんどがメンタルマジックです。そのせいかあまり長くもできず、全体で40分ほどでした。
喋っている英語が分からなかったということもありますが、とてもつまらなかったです。演者の名前も聞いたことがありません。
1日目 17:40~18:50 オープニング・ガラ
出演は
- ピエール・エデルナ
- リチャード・ロス
- サルバノ
- トッパー・マーチン
- ジョン・ゴーギャン
- アリ・ボンゴ
でした。
トッパー・マーチンは相変わらず楽しい。タネも仕掛けもありそうな雰囲気満点で、カードやボールを散らかしながら登場します。この人はジャグリングもやります。3ボール、1ハットマニピュレーション、そして帽子と鞄と傘によるカスケードがありました。
ジョン・ゴーギャンの、ブランコに乗ったからくり人形もよかったです。
1日目 21:30~22:40 ツーマンショー
JJとクリス・パワーの2人による The OPUS Experience と題されたショーでした。ワンマンショーと同じように喋りがメインで、カード当てなどをしていました。1日目で時差ボケもあり、とても眠かったです。
2日目 9:40~13:30 ステージコンテスト1
部門 | 出場者名 | 出身国 | 結果 |
---|---|---|---|
GI | der "Hexer" | ドイツ | イリュージョン部門1位 |
MA | 武藤桂子 | 日本 | |
GM | Rui Morgado | ポルトガル | |
MM | Katia | ロシア | |
MA | Luis Manuel | スペイン | |
GM | Anatoli Kiritchenko | ロシア | |
GM | Valerie | スイス | |
MA | Roy Davenport | イギリス | |
GM | Hilbert Geerling | オランダ | |
GM | Jorgos Katsaros | ドイツ | |
MA | Torkova | アメリカ | |
IN | Magic Magdi Mary Show | イタリア | |
GM | Julius Frack | ドイツ |
トップバッターの der "Hexer" が、ある意味すごかったです。目新しさはないものの、オーソドックスな曲や効果音に加え、花火なども使ったド派手な演出に「イリュージョンとはこうあるべきだ」という哲学が感じられて好感が持てました。
客受けがよかったのは Luis Manuel です。ジャンボカードのミリオンカードで、このサイズのカードをバックパームするのがすごい。カード投げももちろんジャンボカードで行ない、しかも左手で受け取るのはノードロップでした。
女性の Valerie は、背中におじさんマジシャンの絵を描いていました。後ろ向きのまま手品を行なうと、そのおじさんマジシャンが演じているように見えるという趣向が個人的に好きです。
2日目 15:00~18:30 クロースアップコンテスト1
部門 | 出場者名 | 出身国 | 結果 |
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CL | Robert Wottsch | オーストリア | |
CL | Ashford Kneitel | ロシア | |
CA | Herman Koster | オランダ | |
CA | Anatoli Kartashkin | ロシア | |
CA | Ramon Rioboo Bujones | スペイン | |
CL | Carlos Vaquera | ベルギー | |
CL | Simo Aalto | フィンランド | クロースアップ部門1位 |
CA | Thomas Fraps & Gaston | ドイツ | カード部門3位 |
CA | Mario Bove | イタリア | |
CL | Mr. Dannyman | スウェーデン | |
CL | David Rego | ポルトガル | |
CL | Juan Varela | チリ | |
IN | Ariston | アルゼンチン | 発明部門2位 |
CA | Rafael Benatar | スペイン | |
IN | Gustavo Barreto | ブラジル | |
CA | Didier Ladane | フランス | |
CA | Miguel Gomez | スペイン |
Carlos Vaquera は客に扮したサクラと2人のチームでした。彼がカード手品をしようとしたらその客にやられてしまい、「これはコンテストだからもっと難しいことをやれ」と言われます。しかし演者はそれをやってのけて、得意げな顔で逆に「今度はおまえの番だ」と命令するシュールさがよかったです。途中で客が演者の動きをリモコンで止めてしまうなど、とにかく面白い。チームでやる手品の可能性を見せてくれました。
それに続く Simo Aalto も素晴らしかったです。ベルや鈴が出てきてカップ & ボールのルーティンをしたかと思えば、ベルの下から小さいベル、鈴、ジャンボコインなどが続々と出てきます。もう終わったと思ったら巨大な氷も出現。ハンドベルの演奏もあって楽しいし、手よりも大きな物体を出すのもすごいし、文句なく面白かったです。
2日目 21:30~23:20 クロースアップ・ガラ
全員がクロースアップマジックを演じるガラショーです。内容が内容だけに、狭い会場を使ったりスクリーンに映像を映し出したりといった工夫が見られました。
司会がいて、出演者
- ビル・マロン
- トム・ストーン
- デビッド・エーサー
- リチャード・マクドゥーガル
- イガル・メシカ
- カミロ
- デビッド・ウィリアムソン
を順番に紹介していました。
デビッド・ウィリアムソンは手品師というよりはハプニング芸の人です。静かに登場してゆっくり動くだけで笑いを取っていました。
リチャード・マクドゥーガルが、クロースアップなのに喋らないで曲に合わせて行なっていたのが新鮮でした。カミロはダイススタッキングもしていました。
3日目 9:30~13:30 ステージコンテスト2
部門 | 出場者名 | 出身国 | 結果 |
---|---|---|---|
GI | Rune Steiro | ノルウェー | |
CO | 藪下隆男 | 日本 | |
GI | Stephan Von Koller | ドイツ | |
MA | 小林浩平 | 日本 | |
GM | George Saterial | アメリカ | 一般部門3位 |
GM | Justaian | アメリカ | |
MA | Richard Griffin | イギリス | |
CO | Fumio | 日本 | |
GM | Indianer Pow How | ドイツ | |
GM | The Tramp | スイス | |
GM | Roxanne | ドイツ | 一般部門3位 |
MA | Matthias Rauch | ドイツ | |
MA | Katalin | ハンガリー | |
IN | Charles Gauci | オーストラリア | |
CO | Zauderer | ドイツ | コメディ部門2位 |
GM | Duo DNS Magia | アルゼンチン | |
GM | Elena Akatova, Victor Voltio | ロシア | |
MM | Dina | アルゼンチン |
Indianer Pow How はインディアンの格好とインディアン風のセットで、金属製のカップから水を出す手品をしていました。水の量が段々多くなり、最終的に客席にも水が降ってきたのには驚きました。
3日目 15:00~19:00 ステージコンテスト3
部門 | 出場者名 | 出身国 | 結果 |
---|---|---|---|
GI | Konstantyn | メキシコ | |
GM | Alberto Giorgi | イタリア | |
CO | The Magic Plumbers | アメリカ | |
GM | Duo Magic Diamond | イタリア | |
GI | Yunke | スペイン | イリュージョン部門2位 |
GM | Job Granell | メキシコ | |
MA | Danny Cole | アメリカ | |
CO | The Maestro | アメリカ | コメディ部門3位 |
GM | Jorge Blass | スペイン | |
MA | Ma'rio Daniel | ポルトガル | |
GM | Volkcane & CIA | ブラジル | |
GM | Aram Asyram | ロシア | |
MA | Koji Kishioka | 日本 | |
GM | Mask | フランス | 一般部門1位 |
MA | 古川令 | アメリカ | |
GM | Mario Canto | ブラジル |
Mask の演技が素晴らしかったです。おじいさんがマリオネットの女の子に気に入ってもらおうと手品をしますが、一向に彼女の気を引くことはできません。綺麗なシャボン玉やネックレスを見せても首を横に振るばかり。ところが男の子のマリオネットが出現し、彼が花を持って女の子に差し出すと、彼女は初めて頷きます。おじいさんが2人を箱に入れてあげると、同じ衣裳を着た2人の少年少女に変身するというストーリーでした。これは素晴らしい。この大会初のスタンディングオベーションが起きました。
Yunke の、目の覚めるような迫力も注目に値します。中世の城のような舞台で、逃げてきた女性が段ボール箱に入ります。追手の男が殺気立った様子でたくさんの棒を突き刺していくのですが、このときのスピードが尋常ではありません。何とか逃げるものの、女性は最終的に捕まって首を横に切られるし、男性の腹からは怪物が出てきました。意表を突くスピードとビジュアル効果が強烈で、まるでホラー映画のようでした。
3日目 22:00~24:10 ガラショー1
インターナショナル・ガラ1と呼ばれるショーでした。出演は
- ニコラス・ナイト
- ヨーヨー
- ジュリアナ・チェン
- マック・キング
- ユンゲ・ユンゲ
- アンドレアス
- 新太郎
- グーチーホワ
- アンドレアス & ヨーヨー
- アナム・カラ
- ティナ・レナート
- ハンス・クロック
でした。
アンドレアスのソロは最初から最後までジャグリングでした。スピニングボール大のボールを使って3、4、5ボール、足に1個載せたままでも5ボールをしていました。長縄の中でも5ボールをやりましたが、失敗が多くてあまり面白くありませんでした。
4日目 9:30~13:40、ステージコンテスト4
部門 | 出場者名 | 出身国 | 結果 |
---|---|---|---|
GI | Gaetano Triggiano | イタリア | |
GM | 真光 | 日本 | |
GM | Fang Yinting | 中国 | |
GM | Liu Yufen | 中国 | |
GM | Duby Miglio' | アルゼンチン | |
MA | Eduardo | ブラジル | マニピュレーション部門3位 |
CO | Cavaliere | アルゼンチン | |
MM | Einstein Junior | ドイツ | |
GM | 中島由美 | 日本 | 一般部門2位 |
GI | Zauberteam Flick-Flack | ドイツ | イリュージョン部門3位 |
GM | Khonzani Lembeni | 南アフリカ | |
GM | Mr. Griffony | ユーゴスラビア | |
MM | Nicola Friedrich | ドイツ | メンタルマジック部門3位 |
MA | Dan Devoe | アメリカ | |
GM | Valeri Bastrakov | ロシア | |
MA | Rousseau | イギリス | |
GI | Ruiz de Retes | スペイン | |
GM | Charles Brook | ポルトガル |
中島由美は演目的にはオーソドックスな4つ玉、花、カード、シルクなどでしたが、それら全てが白か紫、またはその中間色に統一されていました。これは花びらをイメージしたもので、緑の衣裳と照明に照らされて白や淡い紫色が映えていました。ゆったりとした曲を使い、しっとりとした動きにも一貫性があってとてもよかったと思います。
4日目 14:40~17:40 クロースアップコンテスト2
部門 | 出場者名 | 出身国 | 結果 |
---|---|---|---|
CL | 植木康之 | 日本 | |
CA | Mr. Gassert | ドイツ | |
CL | Dina | アルゼンチン | |
IN | Kalle Hakkarainen | フィンランド | 発明部門3位 |
CL | Ariel Junior | ウルグアイ | |
CA | Henry Evans | アルゼンチン | カード部門1位 |
CL | Antonio Romero | スペイン | |
CL | Roland Meister | スイス | |
CL | Katia | ロシア | |
CA | Mago Migue | スペイン | カード部門2位 |
CL | Steve Sandomierski | 南アフリカ | |
CL | Thorsten Strotmann | ドイツ | |
CA | Gaston Quieto | アルゼンチン | |
CL | Willy Mourde | スペイン |
ナポレオンズのボナ植木こと植木康之に爆笑しました。クロースアップマットを垂直に立て、演者はずっと机の上に横向きに寝転がった状態で演技をします。コイン、カード、煙草など全ての道具はマットにくっついて落ちません。それでも「ごく普通のカードです」と言い張るのが楽しい。右手に持ったコインを左手に触れるだけで移動させるという手品は、要するに重力を利用しただけのものなのに、他の客の笑いでそれと気付くまでは非常に不思議でした。客にも大受けです。
Henry Evans もよかったです。テンポがよく、あれよあれよという間に次々と不思議な現象を見せ付けていきます。
Mago Migue はダブルバックのカードを使うアイデアが面白い。インビジブルデックとも似ていますが、カードが実際に目の前にあるのがいいです。さらに随所にパロディーがあって笑えます。
4日目 20:30~23:30 ガラディナー
食事をしながらステージを見る形式のディナーショーですが、手品ではなく、バンドの演奏がメインでした。ポルトガルの伝統音楽であるファドの演奏と歌が聴けたのはよかったと思います。
5日目 9:50~13:30 ステージコンテスト5
部門 | 出場者名 | 出身国 | 結果 |
---|---|---|---|
IN | Michael Ross | フランス | 発明部門1位 |
GM | 瞳ナナ | 日本 | |
MA | Norbert Ferre' | フランス | マニピュレーション部門2位 |
CO | "Os Incorrigi'veis" | ブラジル | |
GM | Irina from Moscow | ロシア | |
GM | Riku Issakainen | フィンランド | |
MA | 峯村健二 | 日本 | マニピュレーション部門1位 |
GM | Bidou | フランス | |
GM | Fito Pavese | アルゼンチン | |
MA | David Sousa | ポルトガル | |
GM | Salguery | ポルトガル | |
GM | Luce | フランス | |
MA | Jason Baney | アメリカ | |
IN | Dan Devoe | アメリカ | |
CO | Woody Pitman | アメリカ | |
MA | 藤本明義 | 日本 | |
GM | Brando | アルゼンチン |
峯村健二はワイングラス、ボトル、皿、スプーン、ナイフ、フォークなどの出現と消失、皿の浮遊、色変わり、そして皿やスプーンのマニピュレーションを行ないました。手品の技術だけでなく、見せ方、オリジナリティ、雰囲気など文句なしです。ジャグリングやマイムの動きもありました。
Norbert Ferre' は非常にジャグリングっぽいルーティンでした。飛ばしたカードを離れた位置にある捨て箱に入れたり、4つ玉のボールを投げ上げて指と指の間にクローイングキャッチしたりします。スピードの速いフィンガーロールなどかなりすごかったです。
5日目 14:20~17:30 ステージコンテスト6
部門 | 出場者名 | 出身国 | 結果 |
---|---|---|---|
GM | Pedro III | スペイン | |
CO | 神まさき | 日本 | |
GM | ジョージ本田 | 日本 | |
CO | ブラック嶋田 | 日本 | |
CO | Mc Magic | スペイン | |
GM | Maritess | アメリカ | |
CO | 林太一 & キラリン | 日本 | |
GM | 江沢ゆう子 | 日本 | |
CO | Scott the Magician & Miss Muriel | オランダ | グランプリ |
IN | Yuval Keren | イスラエル | |
CO | Harry Hong | 香港 | |
GM | Iong Tat Chi | マカオ | |
MM | Luis Boyano & Isabella | スペイン | メンタルマジック部門2位 |
Scott the Magician & Miss Muriel がよかったです。イリュージョンの助手がいないのでマネキンで代用することにしたら、それが本物の女性に変わります。手品そのものよりもこの女性の暴れっぷりがすごいです。叫ぶわ、ひっくり返るわ、審査員に抱きつくわ、やりたい放題でした。ストーリーにはどんでん返しもあって面白い。
ところでこの男性の方(Scott the Magician)は1993年~1994年に大道芸ワールドカップin静岡に出場していました。
5日目 19:20~21:00 クロースアップコンテスト3
部門 | 出場者名 | 出身国 | 結果 |
---|---|---|---|
CL | Gery | オーストリア | クロースアップ部門3位 |
CL | Philipp | オーストリア | |
IN | Mago Granell | メキシコ | |
CA | Etienne Pradier | イギリス | |
IN | Kike | スペイン | |
CA | Francisco Herrero | スペイン | |
CL | Chris Korn | アメリカ | |
CL | Manuel Muerte | ドイツ | クロースアップ部門2位 |
開始が1時間以上遅れたため、客席からレナート・グリーンが呼ばれて、場つなぎの手品を見せてくれました。それが結構面白く、こういったハプニングにも対処できるように常に準備しているその姿にプロフェッショナルを感じました。
コンテストそのものは出場者数が少なかったこともあり、それほど注目すべき人はいませんでした。最後の Manuel Muerte がよかったぐらいです。出現したシャンパンボトルを開封して客と乾杯したのに、最後には未開封の状態に戻ってしまいます。しかもそれを舞台に上げた客に土産として渡していました。
5日目 21:40~24:00 ガラショー2
インターナショナル・ガラ2の出演は
- ボローニン
- ゲール・コッパー
- ナポレオンズ
- カルロス・バラガン
- マイケル・メネス
- ヤリプー
- ワン姉妹
- マックス・メイビン
- エドノヴィ
- ボローニン & デレイク
- デレイク
- トパーズ
などです。
マイケル・メネスはパントマイムと、シリンダーのJJF1999でやっていたのとは別のバージョンをやっていました。
ナポレオンズはいつも通りの感じで腕の切断と人体浮遊です。
6日目 22:10~24:00 クロージング・ガラ
最終日のディナーショーです。出演は
- ヘンリー・エバンス
- カール・アイナー・ハックネン
- リチャード・マクドゥーガル
- シモ・アルト
- トッパー・マーチン
- サルバノ
- スコット・マジシャン & ミス・ムニエル
- デビッド・ウィリアムソン
でした。
本来なら各部門で1位を取った人たち総出による凱旋公演のはずでしたが、屋外ステージで風も強く、幕がないとか照明効果が弱いとかの悪条件だったために多くの受賞者がキャンセルしてしまいました。それでも強行した人もいましたが、ステージに集中することを妨げる要因があまりにも多く、これなら確かに出演しない方がましです。
このため、司会のマックス・メイビンとデビッド・ウィリアムソンが必死に間を持たせていたのですが、その姿は痛々しいほどでした。
横浜大会
日時 | 1994年7月25日(月) ~ 7月30日(土) |
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場所 | パシフィコ横浜 |
料金 | 60,000円 |
FISM が日本で初めて開催されるという話だったので参加してみました。6日間にわたってパシフィコ横浜にあるコンベンションセンターにて行なわれました。ただしフル参加はできず、仕事を終えてから横浜に通う毎日でした。残念ながらあまり詳しい記録も残っていません。
1日目に見たのは
- 北見マキ
- ウラジミール・ダニリン
- 曽輝
- マイケル・グードゥー
- ナポレオンズ
- 引田天巧
でした。
実際にはマイケル・グードゥーしか記憶にありません。彼の演目にはロウソク音楽、巨大ボール、そしてリンゴがありました。
2日目に見たのは
- トパーズ
- トッパー・マーチン
- ティナ・レナート
- アリ・ボンゴ
- 結花
- トム・マリカ
- 藤山新太郎
でした。
ティナ・レナートの掃除婦のルーティンを生で見て感激したのを覚えています。この時点でトム・マリカを見ているのも、今となっては自慢です。
3日目は
- ジョニー広瀬 & 霞
- ジュリアナ・チェン
- ジェリー・アンドラス
- ネイザン・バートン
- サイクル松林
- 深井 & キミカ
あたりを見ました。手品師以外は一輪車のサイクル松林だけです。
4日目に見たのは
- レナート・グリーン
- 前田知洋
- スティーブ・コーエン
- 黒木健一
- アルド・コロンビニ
- エンリック・マグー
- ジェームス・シーレン
- ファン・マヨーラル
- マーカ・テンドー
- 周良鉄
- 島田リサ
- マークス + トリックス
- ウラジミール・ダニリン
でした。
この日はコンテストも多少見ることができました。ただし、ここに挙がっているのはガラショーの出演者のみです。
5日目に見たのは
- マイケル・ウェバー
- 北見マキ
- ドミニク・ドゥビビエ
- フアン・タマリッツ
- 斉川豊久
- 真田豊実
- ミモザ
- ブラック島田
- マサヒロ水野
- マイク・キャビニー
- リッチ・ブロック
- ケン正木
でした。
マサヒロ水野の、シリコンボールを使ったコンタクトジャグリングをこのとき初めて見ました。これは自分にとってはかなり衝撃的でしたが、他の客が無反応だったのがとても不思議です。
6日目、つまり最終日はアリ・ボンゴのレクチャーを聞いて、アブナー・エキセントリックのクラウニングや日本の水芸などを見ました。コンテストでグランプリに輝いたフランクリンの凱旋公演もよかったと思います。