ジークフリード & ロイ
2人はイリュージョンと呼ばれる大掛かりな手品で成功を収め、「20世紀で最も偉大なマジシャン」という称号が与えられました。ショーにはホワイトタイガー、ホワイトライオンといった珍獣や象のような大型獣を登場させ、ダンサーが踊り、それらが派手な演出とあいまって見る者を圧倒します。
ラスベガスの高級ホテル・ミラージュで13年に渡るロングランを達成し、常に満席だったことからもその人気ぶりが窺えます。1980年代後半には日本でも「ツムライリュージョン」という名前で公演を行なっていて、大好評だったようです。
ところが2003年10月3日の公演中、1頭のホワイトタイガーが飼い主であるロイの首に噛み付き、彼は意識不明の重体となりました。この事故によって5,750回続いた彼らのショーに突然の、そして永遠の幕が下ろされてしまいました。
日時 | 2002年9月15日(日) 19:30~21:10 |
---|---|
場所 | ミラージュ |
料金 | US$105.50 |
チケットが売り切れていたのでキャンセル待ちして見ることにしました。座席はテーブル席になっていて、私の席はC列15番テーブルの4番でした。料金にはドリンクと公演パンフレットが含まれています。
2人とももう60歳近いため動きが鈍く、若いダンサーを大量に雇って客の目の前で踊らせます。一方で舞台上はかなり暗くて、あれなら何だってできそうでした。次に何をするのかも大体分かってしまいます。特に、象を出現させる前にその消失現象をやったのはかなりマイナスでした。これでは、何もないところから巨大な象が出現するというインパクトが半減してしまいます。
結局のところ、ジークフリード & ロイは20世紀のマジシャンでした。彼らが登場した当時はその手法が斬新で、他の人たちがそれを真似してきたのかもしれませんが、しかし今となっては目新しいものは何もありません。残念ながら彼らにはこれから先の未来を担う力はない、というのが正直な感想です。見るならもっと早い時期に見ておくべきだと思いました。