ドーナツライブ
京都大学を中心としたジャグリングサークル「ジャグリングドーナツ」が、年に一度行なう学外発表会です。有料で定期公演を行なうサークルは他になく、かつてはこれを見るためだけに全国から多くの人が足を運んでいました。
2018年
日時 | 2018年5月5日(土・祝) 14:30~15:30 |
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場所 | 京都教育文化センター |
料金 | 1,000円 |
2年ぶりのドーナツライブで、昼夜2公演あるうち私が見たのは1回目の方でした。当日券も売っていましたし、座席の前の方は座れないようにしていたから客は200人ぐらいでしょうか。
出演者は
- 上野寛樹
- 小澤駿弥
- 小松原裕
- 清水翔太
- 砂原啓人
- 渡辺悠里
- 鈴木凌太
- 竹花祥
の8人で、最初の6人がそれぞれソロのジャグリングを披露していました。
警察の親子(?)の家に、指名手配中の3人組の泥棒が入るというストーリーがありましたが、いつものようにジャグリングは唐突に始まります。要所でのミスが目立つところも含めてドーナツライブらしい公演でした。
個々の演目ではデビルスティックの小澤がよかったと思います。片手で回しつつもう片手でバランスを取ったり、デュアルプロペラしながらもう1本をチンバランスしたりしていました。
2016年
日時 | 2016年5月4日(水・祝) 18:30~19:40 |
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場所 | 京都教育文化センター |
料金 | 1,000円 |
個人的には3年ぶりのドーナツライブで、昼夜2公演のうち私が見たのは2回目の方でした。360ある座席のうち6割ぐらいしか埋まっていない感じです。
出演者は
- 木村匠汰
- 大塩佑人
- 貫井洋介
- 矢口純
- 加藤諒
- 鈴木拓弥
の6人で、全てソロの6演目がありました。
舞台上に設置してある自動販売機で買った物を飲むと体に変化が現れてジャグリングができるようになる、という無理やりな設定でした。最初の2人はその強引さが気になったものの、次に出てきた清掃業者役の3人が強引さに拍車をかけていて、そこまでやるとかえって違和感がなくなりました。
個々の演目では貫井の、3ボールでボディーバウンスを多用したルーティンが面白かったです。矢口は JJF2015 チャンピオンシップの優勝者ですが、その最初から最後まで2本を使うデビルスティックもよかったと思います。
全体にミスが多かったことや、後ろのスクリーンを使った照明がうるさいのが残念でした。長すぎるエンディングも含めて、ドーナツライブらしいと言えばドーナツライブらしい公演でした。
2013年
日時 | 2013年5月4日(土・祝) 14:30~15:30 |
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場所 | 京都教育文化センター |
料金 | 1,000円 |
昼夜2公演のうち私が見たのは1回目の方でした。
出演者は
- 安見光平
- 永井智隆
- 三角健
- 奥野恭兵
- 阿部順道
- 岡崎総一郎
- 宮本浩市
- 打田凌馬
- 豊田真希
の9人で、8演目と、最後の演目の前にエンディングっぽいものがありました。
3部構成で第1部は3人の演者によるドタバタ喜劇、第2部は特にストーリーのない3人の動きを見せていました。第3部では第1部と第2部に出演の計6人が登場し、それぞれの動きを繰り返すと、無関係に思われた2種類の動きが意味を持って重なるという見事なアイデアでした。あっけに取られていると次のボールチームの準備が完了するという、畳み掛けるような演出も素晴らしかったです。
個々の演目ではボールチームの、何が起きているのか分からない、どこを見ればいいのか分からないような複雑な動きやパターンがよかったと思います。4シガーの両外抜き大回転にも驚きました。
2012年
日時 | 2012年5月5日(土・祝) 14:30~16:00 |
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場所 | 京都府立文化芸術会館 |
料金 | 1,000円 |
昼夜2公演のうち私が見たのは1回目の方でした。
出演者は
- 大林祐樹
- 文田了介
- 斉藤弘樹
- 中村洋平
- 富山玲子
- 吉安勇人
- 中西一史
- 山下耕平
- 尾納宗仁
- 谷口貴昭
- 吉永裕紀
- 加藤直樹
の12人で、10演目と、全員によるエンディングがありました。
美術館にある3枚の絵を紹介するという筋立てで公演全体を強引に3分割するというアイデアが意外とよく、唐突にジャグリングが始まる不自然さを緩和していました。芝居をする時間が短くなったこともプラスに作用しています。映像を使うという新しい試みもよかったと思います。マイナス要因として、暗転が長かったこと、絵のチェンジが遅いこと、盗んだ絵が明らかに小さいこと、エンディングが長すぎることなどが挙げられます。
個々の演目では動きの大きな3ボールが斬新でよかったものの、色や照明の関係で見づらかったこととミスが多かったことが惜しまれます。デビルスティックの、通り過ぎたセンタースティックを呼び戻す技などもよかったです。
2011年
日時 | 2011年5月7日(土) 14:30~15:30 |
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場所 | 京都教育文化センター |
料金 | 1,000円 |
日程、会場、昼夜2公演など2010年と同じで、私が見たのも同じ1回目でした。
出演者は
- 今村拓道
- 金森涼介
- 白井涼
- 薗部優大
- 蜂須賀真一
- 山上大貴
- 山崎史
の7人で、演目数も7でした。
この年も舞台設定はあるもののストーリーは特になく、突然ジャグリングが始まるという形式でした。全体的にミスが多くて印象はあまりよくありません。
テーマは「驚き」ということですが、一番驚いたのはシェイカーカップが終わったと思わせてもう1ルーティンあったことでした。後半の高速ルーティンはかなりよかったです。他によかったのは、シガーボックスの斜めのデザインとクラブ3本をノブでひっかけて回す技ぐらいでした。
2010年
日時 | 2010年5月8日(土) 14:30~15:40 |
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場所 | 京都教育文化センター |
料金 | 1,000円 |
日程、会場、昼夜2公演など2009年と同じで、私が見たのは1回目でした。
出演者は
- 伊藤洵太
- 上野千尋
- 河村崇博
- 柴山健次
- 松田顕也
- 白井涼
- 田邉統
- 鳥羽哲也
- 橋本涼太
の9人で、演目数は8でした。
この年のドーナツライブも舞台設定はあるもののストーリーは特になく、突然ジャグリングが始まるという方式でした。それ自体はいいと思いますが、みんな同じように始まって同じように終わり、ポーズの時間が無駄に長いというのが気になりました。
個々の演目ではミスもあり荒削りな感じもありましたが、逆に新鮮な驚きもあったのでよかったと思います。例えばデビルスティックの片手ソー & ハンドスティック逆回転とか、帽子の下から上へのフルアームロールとか、クラブの3アップ3段階ピルエットとか、2人同時かつ瞬時に色を変えるシガーボックスとかです。
2009年
日時 | 2009年5月9日(土) 14:30~15:30 |
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場所 | 京都教育文化センター |
料金 | 1,000円 |
2年ぶりに見たドーナツライブは、昼夜2公演のうち1回目の方でした。
出演者は
- 伊藤洵太
- 上野千尋
- 上森真広
- 久保悠一郎
- 鳥羽哲也
- 高田康穂
- 奈部夏姫
- 松岡佳大
- 山本有希子
の9人で、演目数も9でした。
舞台設定はあるもののストーリーは特になく、突然ジャグリングが始まるところや、個々のパフォーマーの技術レベルや完成度が高いことなど非常にドーナツライブらしい公演です。ところどころミスはありましたが全体としては満足のいくステージでした。
個別の演目ではシェイカーカップの男性とデビルスティックの女性がよかったと思います。シェイカーはそれ自体珍しい上に、頭の後ろ(しかもノールック!)やダブルピルエットなどシェイカーにしては珍しい技がたくさんありました。デビルでは、衣裳などからは想像できないようなスピードと技で驚きました。デュアルプロペラも安定してましたし。
2007年
日時 | 2007年4月28日(土) 15:00~16:10 |
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場所 | 京都教育文化センター |
料金 | 1,000円 |
昼夜2公演あるうち私が見たのは1回目の方でした。
出演者は
- 浅野雄太
- 金川典正
- 迎田祐輔
- 栗崎雅也
- 高橋孝太郎
- 岩嶋亮太
- 菅原弘貴
の7人で、演目数は8でした。
すごかった……。今までに見たドーナツライブの中でも一番よかったと思います。ストーリーはあるようでなく、ジャグリングも唐突に始まりますが、それに全く違和感を覚えません。各芸人がためらうことなく自分のキャラクターを演じていたのがよかったです。
演出面でも随所に工夫が見られ、2人でのデビルスティックや薄暗がりの中でのグローポイなど、ありそうでなかなかないいいアイデアだと思いました。
技術的なレベルは高く、各芸人が1ミスずつぐらいで、要所はきっちり決めるし非常に安定しています。大技の前に客に手拍子を求めるなど余裕すら感じられ、まるでプロの公演を見ているようでした。終わった後にはスタンディングオベーションをしました。
2006年
日時 | 2006年5月4日(木・祝) 15:00~16:00 |
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場所 | 京都市国際交流会館 |
料金 | 1,000円 |
会場は2005年より広いホールで200席以上ありました。昼夜2公演あるうち私が見たのは1回目で、こっちの方が混んでいて予約段階でチケットが完売したらしいです。
出演者は
- 今西正起
- 浅野雄太
- 早木清吾
- ウェィタォ
- 高橋孝太郎
- 植田康浩
- 近土祐
- 桑野浩
の8人で、演目数も8でした。
面白かったです。技術的にずば抜けてるわけでは決してないし、ドロップも結構多かったものの、ジャグリングが本来持っているすごさや楽しさを存分に見せてくれました。ここはバーであるという設定でうまくまとめられており、ルーティンの途中もその繋ぎ部分でも一瞬たりとも破綻することがありませんでした。
ドーナツライブでは久しぶりにスタンディングオベーションをしました。暗転はないし、伏線は張られているし、舞台上に誰もいなくなった瞬間にさえ意味がありました。大げさに客にアピールをしなくても、客の意識をひきつけることができていたのも素晴らしいと思います。
2005年
日時 | 2005年4月30日(土) 14:00~15:00 |
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場所 | アートコンプレックス1928 |
料金 | 1,000円 |
2004年は見に行けなかったため、2年ぶりのドーナツライブになりました。2003年と同じ場所で座席数も料金も同じです。公演はこの日のみ、昼と夜の2回開催されました。
出演は
- アキト
- 桑野浩
- 猿田晋也
- 上野浩生
- 篠田貴志
- 小林智裕
の6人で演目数はエンディングを入れて8でした。
印象に残った芸人はノリノリ☆シンガー役の上野と、光輪IIを演じた小林です。前者は自分に酔った歌手が3クラブをしているようなキャラクターがうまく出せていました。後者は1~6リングで、目新しい技がいくつか見られたのがよかったと思います。
全ての芸人が決め技で失敗したのが残念ですが、総じていいものを見せてもらった気がしました。
2003年
日時 | 2003年5月10日(土) 19:00~19:50 |
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場所 | アートコンプレックス1928 |
料金 | 1,000円 |
2002年と比べると小さなホールで行なわれました。実は第1回を開催したのがこのホールだったらしいです。これまでは1回だけの公演でしたが、この年は土日で計3回の公演があり、これがその1回目です。130ほど用意された座席が埋まって立ち見客もいる盛況ぶりでした。
出演は
- 小林智裕
- 喜安佑吾
- 佐々木圭太
- 岩津智永
- 平野喬博
- 椎名宏徳
- 渡邉彰
で、ダブルヘッダーもあって演目数は9だったと思います。
この年は出演者が少なく短い構成で、各自がやりたいことをやってその間をうまく繋いだ感じでした。「路地裏の住民たち」というテーマはありますが、ストーリーがあるというほどではありません。驚くような技あるいは演出もほとんどなくて、全体としてジャグリング入門的なステージだったと思います。帽子の佐々木がちょっとよかったぐらいでしょうか。
ドーナツライブはいつも暗転が少ないのがいいです。
2002年
日時 | 2002年4月20日(土) 19:00~20:30 |
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場所 | 京都教育文化センター |
料金 | 800円 |
この年のドーナツライブは土曜日だったため、東京から4人ほどで見に行きました。
ライブは2部構成で、前半は「時計」をテーマにジャグリングを中心としたオムニバスになっていました。ストーリーと言えるほどのものはないけれど、全体に一貫性があり、演目間の繋ぎもスムーズで1つの世界を作り上げることに成功していました。前半が終わって休憩に入ったときには、何かやばいものを見てしまったような気がして、ただ呆然と座っていました。しかし後半はありふれたジャグリングの発表会で、安心したようながっかりだったような……。レベルは間違いなく国内トップクラスなんですが。
詳しい演目などはドーナツライブ2002のビデオを参照してください。
2001年
日時 | 2001年4月20日(金) 19:30~21:20 |
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場所 | 京都教育文化センター |
料金 | 800円 |
私が初めて見に行ったドーナツライブです。2000年に始まってこれが2回目ですが、前回の評判がよかったこともあって東京から足を運びました。公演の様子はドーナツライブ2001のビデオに収められています。
ステージは各演目の完成度が高くてすごかったです。ジャグリングを中心としたステージを構成した場合、この時点でこれを越えることのできるサークル・団体は存在しなかったと思います。